人形の髪を捜して毛糸の箱を漁っていたら、三菱レイヨンの『ミンクル・パールフラット』というものが出てきました。
パールフラットは一種のサマーヤーンで、夏帽子やバッグを編むのに使われた糸です。とうの昔に製造中止になったようです。ひところ黒を探し回ったけど、見つけることはできませんでした。
イメージとして、荷造りなどに使う安物の白い紐に似ています。
同種の素材であるハマナカ『アンダリヤ』なら、ご存じのかたも多いのではないでしょうか。
私が人形作りを始めたきっかけとなった本が、グラフ社の『人形づくり』(菊池ともゆき)です。
その本の中で、人形の髪としてパールフラットが使用されていました。
パールフラットは幅広で平たい形状をしていて、目の細かい櫛でとくと、細かく割れて毛髪状になるのです。バサバサしていて、お世辞にも優美とはいえませんが、人形の髪といえば毛糸が相場だった当時は、つやがあって目新しく、重宝しました。
ちなみに、アンダリヤはといても割れません。見た目は似ていても、素材が違うようです。パールフラットが消えたのも、すぐ割れて扱いにくいという苦情のためではないかと思います。
今では近所の店でも、人形用のレーヨンやナイロンの髪が買えるようになりました。私もパールフラットを使うことはもうありません。
だけどパンクヘアのように突っ立った髪や乱れ髪は、やっぱりパールフラットが最適って気がします。
昔作った、金茶パールフラット髪の人形。
2010年2月19日金曜日
パールフラット
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1 件のコメント:
superbe idée, vraiment! En France on appelle cela du raffia! A la base de la fabrication de petits paniers et de bien d'autres choses, en tous les cas le résultat est magnifique!!!!
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