人形作りで一番億劫なのが指詰めです。
実際にやってみるとそんなに難しい作業でもないのですが、なかなか取りかかる気になれないのです。
なぜだろうと改めて考えてみました。
人形の中身はおおむねポリエステルわたですが、指には脱脂綿を詰めます。使っているのは大きなサイズの医療用脱脂綿で、広げると1メートル四方くらいになります。
脱脂綿って、裂いたりちぎったりするたびに細かいクズが散らばり、舞い上がるのです。
これがイヤなんだー。
マスクが必要だし、扇風機もかけられないし。
こんなものを医療現場で使って、傷口にかけらが残ったりしないのかしら。
ポリエステルわたは、まあクズやホコリは少ないほうです。いちおうマスクはかけますが。
ポリエステルの前は純綿パンヤを使っていました。舞い上がるかけらの量は脱脂綿の比ではなく、掃除はたいへんだし、往生しました。
指みたいに固い部分はポリわたでは頼りないので、どうしても脱脂綿が必要です。安いタオルを使ったこともありますが、脱脂綿ほど融通が利きません。
手の指は針金を入れるからポリわたは無理みたいだけど、足の指は代用できないだろうか・・・。
これまで爪先は布関節人形で解説している方法を採ってきました。棒状に巻いた脱脂綿を並べて詰めていくのです。
それをやめて、土台の爪先にミシンをかけて5つに分割し、そこにポリわたをぎゅっと詰めればけっこう固くなります。
脱脂綿は指よりも長く詰めるから、足の甲が膨らまずに済みますが、この方法だとそうもいきません。そこで甲の部分に厚手の布を裏打ちしました。
仕上がりは脱脂綿と大差ないというか、左右がそろうからけっこういい出来のようです(脱脂綿を巻く作業は目分量でやるから、わりとばらつきが出るのです)。
左は詰める前、右が詰めた後。
作業工程が増えて面倒なのが難点です。今後も続けるかどうかは検討中。
いつもおんなじような顔の人形を作っていますが、その裏では毎回いろいろ工夫を凝らして試行錯誤しているのですよ。
2009年9月17日木曜日
脱脂綿
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1 件のコメント:
thanks for your help!!
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