先般から取り組んでいるポーズ猫ですが、困難に直面してしまいました。
試作の段階では、高さ20センチ弱の小さな猫を作っていました。脚も細いから、芯には直径1ミリのアルミ針金を2本。
その針金が折れてしまったのです。
アルミは弱いから折れる可能性は考えていました。おまけに作っている最中に、何百回も曲げたり伸ばしたりしたんだもの。
本番では針金でなく、ハマナカ社のテクノロートという素材を使うことにしました。プラスチック製の『形状保持材』で、針金に比べると『折り曲げの繰り返しによる切断がほとんどない』ことが特長とか。
で、作り始めたのが35センチの等身大猫。
脚には当初太さ1.4ミリのテクノロートを2本入れましたが、どうも軟弱な感じなので、一旦抜いて、4本に増やしました。ちょっと余りが出たので、前脚の1本だけは6本入れてみたのです。
それで組み立てたところ・・・がーん、立てません。脚がくにゃっとなってへたり込んじゃうのです。
しかも前脚のどっちに6本入れたのか、外側からではわからないのです。これじゃあ、4本でも10本でも同じことじゃないのか。
つまるところ、形状保持を標榜していながら、テクノロートは形状保持能力が針金よりはずっと劣るのです。曲げてもその状態を維持できず、少し戻ります。弾力があるのです。その弾力が折れにくさとなっているのでしょう。
誤解のないよう申し添えますと、通常四つ足のぬいぐるみはわたを詰めただけで立ちます。どのぬいぐるみもテクノロートを入れると立てないということではないのです。
ただし私の場合、曲げやすいように中身のわたを調節しているので、芯がしっかりしていないと立たないのです。
ちなみに針金を入れた脚は、折れるとぶらぶらとして、曲げた状態を維持できませんが、立たせたり座らせたりはできます。
立てなくて寝そべるテクノロート猫と、右前脚が折れてもけなげに立つ針金猫。
まあそんなしだいで、骨格を作り直す必要に迫られたのであります。
とりあえず、テクノロート4本プラス2ミリ針金2本を入れてみる予定です。針金が折れたあとはテクノロートだけでがんばってもらうとしまして。
6本重ねていれば、折れた針金が厚いファー生地から飛び出す危険性はまずないと思われます。
なお、ぬいぐるみの骨格(アーマチャー)としては、ほかにトイ・スケルトンというものがありますが、かなり高価だから使う勇気がありません。
2009年10月30日金曜日
ふにゃ猫
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