大人気の長毛猫メインクーンはアメリカ・メイン州の誇り。
メイン州の州立博物館では、メインクーンのぬいぐるみが売られているとか。それを買った日本人が「あまりメインクーンらしくない」と書いていましたが、写真を見た限り、猫らしくすらない代物のようです。ご当地の威信をかけてもっと立派なものを作れよ。とハッパかけたくなっちゃう。
とはいえ、メインクーンのぬいぐるみが猫の中でも最も難しい部類であるのも事実です。なにしろ模様が複雑怪奇。
むろん、単色のメインクーンもいます。メインクーンにはどんな色柄も許されるのです。
以前大きな黒猫を作って、月の輪猫と名づけました。実はこれ、メインクーンのつもりでした。
メインクーン、サイベリアン、ノルウェジアン・フォレスト・キャット・・・この3種は長毛の大型猫で、被毛の色や模様、目の色に制限がありません。細かい差異について解説した本も読みましたが、ぬいぐるみにしてしまえば、どれがどれでもかまわないって感じ。
ぬいぐるみを作る立場としては、種の特徴はシンプルでないとやりにくいのです。
だから私なりに、サイベリアンはマッカレルタビー、ノルウェジアン・フォレスト・キャットはマッカレルタビー+ホワイト、メインクーンはクラシックタビー・・・と、厳然たる区分けをしました(ちなみに、博物館のメインクーンはマッカレルタビー+ホワイトに見えます)。
いっとう複雑怪奇なのが、このクラシックタビーです。
クラシックタビーはアメリカン・ショートヘアでおなじみですね。大まかな縞模様で、ボディの横では固まって大きな斑点が生じています。額にはM字模様、目のまわりは淡い色で、目尻からはクレオパトラ・ライン、首にはちぎれかけのネックレス柄・・・こんなややこしい布はどこにも売っていません。
無理に作ろうとすれば、模様を描くのがてっとり早いとはいえます。
模様は『染めペン』という、布用フェルトペンを使います。手描き染料もいろいろありますが、たいていゴワゴワとなって、生地の風合いをそこねます。ハマナカ染めペンは仕上がりが柔らかくて、かなり許容できます。アリテックスカラーDYEはダメです。
あと、薄い色はパステルで塗るという手もありますが、私はもっぱら粉タイプのアイシャドウを利用します。けっこうしっかりついて落ちにくいようです。
染める場合、薄い色を濃くすることしかできません。しかもファーの奥までしみこまず、表面に色をつける程度になります。ロングヘアだと特にそうです。
ぬいぐるみの本で、黒い犬の眉あたりにある白いポチをアクリル絵の具で描く例を見ましたが、やや不自然な印象もありました。ここはくりぬいて白いファーを縫いつけたほうがいいようです。
それやこれやを考えつつ、ブラウンクラシックタビーのメインクーンを試作しました。
全体的に濃い目の茶色ですが、目のまわりが一番薄い色だから、使用したのはベージュのロングファーです。口と顎あたりは白い短毛ファー。
顔に色をつけるのは、お化粧しているみたいで、なかなか面白い作業です。が、手間はたいへん。おまけにどうもメインクーンらしくなりません。頭部だけで力尽きました。
我が家には失敗した猫の頭がゴロゴロしています。
2011年3月5日土曜日
猫化粧
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2 件のコメント:
こんばんは
すごい。まるで生きているようです。
むしろ頭だけで見せていただいたので縫いぐるみと解かるとさえ思います。
メインクーンですね。実は以前にルノさんにコメントいただいた仔猫は
http://syumi.blog1.fc2.com/blog-entry-416.html
この種だったと私は思っていました。とても毛が長いです。尻尾なんかも毛が長いので太いですね。
とても大きくなります。
ペンで毛を染めているのが芯まで染まらないと言うことですが、それこそが本物っぽいですよね。今ここに普通の白黒猫がいるので見ましたが、柄は表面にあるだけで中は白いです。
とは言え黒猫などは中まで真っ黒なんでしょうね。??
ところで下の記事には表のカウントからレスを頂いているように思うのですが・中には無いんです・・??
おお、ハートの猫ちゃんはメインクーンでしたか。いいなー、うらやましいなー。私は実物を見たことがないんです。成長すると1メートル超えるものもいるそうですね。
猫に近づく機会はめったになく、色毛の下の地肌がどうなってるか、知りませんでした。ぬいぐるみだからあまり深くは考えませんが。
コメントの件、申し訳ありません。うちではコメントが9割がたスパムになってしまうので、いつもログインして解除しています。今回も直後にチェックしたんですが、どうやらその後スパム認定されたようです。
ほんとうに困ったブログです。まるでコメント書くなと言ってるみたいです。
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