2011年2月27日日曜日

猫の鼻

猫の鼻ってどうしてあんなに小さいんでしょう。
犬は鼻が利くから大きいのはわかるとしても、猫だって人間よりは嗅覚が優れているはず。

猫の鼻が小さいと何か不都合があるのかって?
ぬいぐるみの鼻を紙粘土で作るとき、小さすぎて形を整えにくいのです。大きい犬でさえ、さほどきれいな仕上がりではないのに、小さい猫の鼻はなかなかうまくいきません。形はふぞろいだし、ゆがんだり傾いたりしていて。

犬の鼻はプラスティック製の市販品がさまざまなサイズで売られていますが、猫用は見かけたことがなく、自分で作るしかないようです。

ごく少量の粘土を大まかな三角形にまとめ、裏側を平らにし、両脇を爪楊枝で押してくぼませ、中央に溝を引きます。乾いたらサンドペーパーででっぱりなどをならし、アクリル絵の具とコート剤を塗って仕上げ。それをボンドでくっつけます。

粘土の鼻

手間も時間もかかる上に、ファーの上に貼りつけるのだからちょっと浮いていて、不自然な印象です。
触るとひんやりして、犬の鼻などはプラスティックよりも本物っぽい感覚がありますが。

とりたててリアルな顔を目指しているわけではなく、鼻の穴などは不要とも思いますが、もっと顔になじむような仕上がりにしたいのです。

もともと鼻先は顔の一部に毛が生えていないだけですから、額から連続していたほうが違和感が少ないかもしれないと、型紙に組み込んでみました。これがうまくいけば、型紙をしっかり作ることで、いつも同じ鼻をほぼ左右対称に作れると期待できます。

猫頭

ところが・・・鼻の部分だけ埋まって、なんだか変です。左側がそれ。
鼻の布にはピンクのブロードを使いました。裏側にちょっぴり綿を詰めて、押し出すようにしてみたけど、布の厚さの違いからか、引っ込んだままでした。

埋まらないようにするには外側から縫いつけるほうがいいかもと、今度はフェルトを上側だけ縫いつけてみました。右側のほうです。フェルトは裁ち切りでもほつれないから、下のほうはボンドで貼り、鼻の穴の部分と溝をピンクの糸で縫って、口へとつなげました。
つながり方はわりと自然な感じですが、形はもっと工夫しなければ・・・。小さいから縫うのもひと苦労。粘土と比べてどっちが楽かわかりません。

ちなみに練習に使った顔は、目の部分を失敗したものです。捨てずに取っておけば、それなりに用途があるものですね。

2011年2月26日土曜日

続猫目穴

一昨年ころから、猫のぬいぐるみを作るときには、顔布の目の部分を切り抜いて、その穴から目玉をのぞかせるようにしています。
切り抜いた穴の位置がずれて作り直した話を去年書きましたが、あのあといくつか作った猫の頭は半分以上失敗しました。すべて穴の開け方をまずったせいです。左右非対称のほか、大きくなりすぎたり、形がゆがんだり・・・。
完成までこぎつけたものでも、実は妥協の産物なんですよね。

輪郭をしっかり描いて慎重に切れば、間違えることなんてなさそうなのに・・・。
いや、実際にやってみるとけっこうたいへんなのです。

そもそも私がよく使うファー布は、目の粗いニットで、裏面がデコボコしていて印がつきにくいし、切るとほつれやすいのです。
もっと密な布を探したけど、なかなか見つかりません。毛足の長さや光沢、手触り、価格など総合的に判断して、とりあえずそれに落ち着いています。
テディベアは平織りファーで作るようですが、個人的にはニットのほうが綿を詰めやすく、形を整えるのが楽だと感じます。

猫頭
右側は穴が大きすぎたので、ちょっと縫い縮めてプラスティックアイを差し込んでみました。穴の縁が見えないから、一般の外付け方式と同じです。昔はこれでもいいと思っていましたが・・・。

左はアーモンド形よりも丸くしようと切ったら、形が菱形っぽくなってしまいました。まだ切り過ぎてはいないから、切り整える余地はありますが、下の角から裂けてきて、難しい状況になりつつあります。(その後どうにか仕上げました。)

そんなふうに、失敗を重ねてはいるけれど、何個かやりそこねた程度でめげていては修業にならん。もっともっと失敗せえ。
というくらい目の穴にこだわるのは、1度これをやったら、普通に外から目を付ける方法では満足できなくなるのです。猫らしさがかなりアップしますから。ただし、丸い瞳孔の場合、かけた労力に見合うほどの違いではないような気もします。